ホーム > トップメッセージ

代表取締役
小野 鉄平

株主、投資家の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

猛暑日日数は過去最多となる2023年の夏が過ぎ去り、ようやく日差しが心地よく感じられるようになってまいりました。しかし、季節の移ろいとは裏腹に、私たちを取り巻く経済状況は、緊迫する地政学リスクの顕在化による資源価格の高騰、急激な物価上昇などにより、依然視界不良のままです。

このような先の読めない状況下にあっても、AI関連、様々な研究開発のDX関連などに対する投資は盛んに行われています。何故なら、デジタル技術を駆使したデジタルトランスフォーメーションなくして企業の、さらに言えば国家の未来は描けないからです。

当社の子会社Intelligent Integration Company Limited(int²:イントスクエア)があるベトナムでも、国を挙げたデジタル技術への投資が活発に行われ、種々の研究開発が急ピッチに進行しています。IMF予測で今後5年平均6%超の経済成長を遂げる同国にあって、int²は成長を遂げており、今後ますますの業容拡大が見込まれます。そのため、2024年6月期第1四半期から同社を連結子会社とする連結決算を開始します。これからは日本国内のみならず、ベトナムそして欧米における事業展開にもご注目いただけますと幸いです。

さて、2024年6月期第1四半期は、連結売上高1,586百万円(前年Q1単体売上高944百万円)68.0%増、連結営業利益138百万円(前年Q1単体営業利益-54百万円)、連結経常利益117百万円(前年Q1単体経常利益-66百万円)、親会社に帰属する四半期純利益99百万円(前年Q1単体四半期純利益-49百万円)と、好スタートを切ることができました。HPC事業でベトナム政府機関向け大規模案件や多数の企業向け中規模案件を積上げたこと、CTO事業で継続・新規問わず広範な産業分野の案件を売上計上したことなどが、売上高拡大の要因です。利益面では、継続的な価格転嫁交渉、生産効率向上を目指す業務改善、為替変動リスクへの対応強化などが奏功しました。

また、数年来行ってきた積極的な人財投資によって、質的量的に充実した組織体制を実現しました。満を持して開設した「先端技術開発センター」では、お客様の高難度な課題、要望に対し、AIやHPC等の先端技術の知見を掛け合わせた高付加価値製品・サービスの個別開発、お客様の潜在的課題を先んじて発見しその解決策を提示するインサイト営業、開発に成功した高難度製品・サービスのスタンダード化などを行います。

2019年の上場以来、コロナ禍、半導体不足、部材原価の高騰、円安急進などの難題を乗り越えながらも、着実に経営基盤を強化してまいりました。そうしたリソースをフル活用し、次のステージに向けて大きく踏み出す時を迎えました。これまで対応困難であったような国内外の大規模かつ高難度の案件にも果敢に挑戦し、株主、投資家の皆様に進化したHPCシステムズの姿をご覧いただけるよう取り組んでまいる所存です。

株主、投資家の皆様におかれましては、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2023年11月
HPCシステムズ株式会社 代表取締役